その51「いつもの行動パターンを、一呼吸おいて見直してみる」

こんにちは。花祭窯おかみ&アートエデュケーターのふじゆりです。

 つい先日のこと、出先の博多から帰宅しようと駅に着いたところ、電車が止まっていました。駅の構内放送によると、運行再開予定時刻は二時間以上あと。試しにバスでの帰路を調べると、乗換え一回を含め高速利用のバスで、スムーズにいけば約一時間半後に到着できることが判明しました。

 駅を出て隣接するバスターミナルに向かうと、乗り場には既に行列が。通勤時間帯に重なっていましたので、バス停で待たされ、椅子には座れず、しかも渋滞に巻き込まれることが予想できました。それでも電車が再開する時間よりも早く到着できるだろうというところで、いつもなら「バスで帰る」を選んでいたと思います。

 けれどもその日は腹を括り、電車が動くのを待とうと思い直したのでした。電車再開までの二時間、最近できていなかったこと=本屋さんをぶらぶらしたり、カフェで本を読んだりしようと決定。バス乗り場の列を離れ、その上階にある本屋さんへ向かいました。
 結果、本屋さんでじっくり新刊チェックをし、併設のカフェで小説を一冊読了。ご褒美的なリフレッシュタイムとなりました。電車は最初の案内通り、二時間後に再開。タイミングよく座ることも出来て、ラッキーでした。どれもこれも自分ではコントロールできない要因でしたので、「たまたま」ではありますが、結果として良い判断だったと思います。

 実は日常生活のなかで「反射的に動いてしまう」ことがよくあると自覚しています。そしてそれは、いつも良い結果を生むとは限りません。今回「二時間の待ち時間」をどう解釈するか、一呼吸おいて考えてみたことで、ふだんの思考パターンとは異なる動きを選択することが出来ました。「動く前に一呼吸」案外良い結果をもたらしてくれるかもしれません。


花祭窯おかみ・ふじゆり(藤吉有里)

「古伊万里」の名で知られる肥前磁器の伝統工芸文化、技術を基にした窯元「花祭窯」のお内儀。おかみとして窯を支えつつ、自らもアートエデュケーターとしてMeet Me at Artを主宰する。

花祭窯(はなまつりがま)
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