その4「見立て」

こんにちは。花祭窯・内儀(おかみ)ふじゆりです。

皆さんのお宅には「床の間」がありますか?わたしは結婚するまで、団地やマンションといった集合型の家に住んでいたので、生活のなかに「床の間」なるものが現れたのは、結婚してからのことでした。

20数年前、わたしの日常のなかに突如として現れた「床の間」。何を飾ろうかと思っても、掛け軸も無ければ適当なサイズの「置きもの」もありません。そんなとき、すぐに取り入れることができたのが「花」でした。

立派な花器・花瓶などは持っていませんでしたので、食器棚から適当に器を取りだして、家の周りに咲いている野花を採ってきて生けるという方法。

茶道の世界には、ある道具を本来の用途ではなく、別の用途に用いる「見立て」という考え方がありますが、まさしくそれ。「コップを花瓶に見立てて、花を飾る!」です。皆さんもやってみたことがあるのではないでしょうか。

最近の住宅には、床の間よりも小さめの、飾り棚的なスペースがあるお宅も多いと聞きます。そんな空間に何を飾ろうか迷ったときは、季節のお花を生けてみてはいかがでしょう。

園芸療法の博士に伺った話では、草花と接する時間が毎日5分あるだけでも、日常のストレス軽減に効果があることが実証されているそうです。

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さて今月から「ふじゆり流花遊び」コーナーがスタートしました。わたしは3年間だけ池坊の先生について華道を習いましたが、あとはまったくの我流です。

その先生から教わった大切なことは「今ある花を使う」「正面から向き合う」「思い切る」の三つ。その心はのちのちお話しできる機会があればと思います。

8月の花遊び:ヒマワリ

スラリとした立ち姿が美しいヒマワリですが、いざ飾ろうとすると花の大きさと重さでバランスを取るのが難しいもの。思い切って茎を短く切って、大きめの鉢に水をたっぷり張り、浮かべるように生けてみました。ガラスの鉢を使っても涼しげで良さそうですね。

ふじゆりさんのコラム「日日是好日」好評連載中。過去のコラムはこちら


花祭窯おかみ・ふじゆり(藤吉有里)

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